2019年11月
手筒花火と亜紀
冒頭で印象的な激しい火柱とバクハツ音の
”手筒花火”
TRAVERSEのタイトルバックにもなっています。
ロケ地である”とある地方都市”が、その手筒花火発祥の地とされています。
太い竹にわら縄を巻き、火薬を詰めて、
それをだき抱えて火花を噴出させるというとんでもない花火です。
噴出の最後には、筒の底が激しいバクハツ音と共に抜けます。その音も大迫力です。
この花火は、だき抱えた筒の噴出口が顔のすぐ横にあります。
当然ですが、噴出した火の粉をもろにかぶりながらあげることになります。
とっても熱いらしいです。そして、とても熱い人たちが、熱い想いで伝統を受け継いでいます。
敏腕ジャーナリストという顔もあり、高梨に観せていた妻の顔、里菜に観せていた母親の顔...
家族を、命を賭して護ろうとする愛情、強さ。
そんな亜紀が妻であり、母であったからこその高梨と里菜、二人の想い、葛藤...
その心の模様も、TRAVERSEのみどころのひとつです。
”師範”のイメージ
落ち込んで、酒をあおる高梨...
リアル世界の田部井さんは、実は...
普段ほとんどお酒を飲まれないそうです。
お酒には強くなく、ほとんどお酒が飲めないということです。
ナンカ...驚きですね!
師範というと...勝手なイメージかもしれませんが、お酒が強くて...
...思い返せば、田部井さんにはじめて会うとき、
空手の師範だという情報から、ごっつくて、お酒もつよくて、コワイ...
と勝手な妄想をして、ドキドキしていた覚えがあります。
背が高くてびっくりしましたが、笑顔と優しい雰囲気に
良い意味で意表をつかれた感じでした...。
聞けば、師範としてのお仕事と稽古に明け暮れる日々だそうで...
本当にストイックなんですね!
お酒を飲むシーンは、経験があまりなく、これで良かったのかな?
と、心配そうにされていたのが印象的です。
ロケを想い出す
朝のシーン、昼間のシーン、夜のシーンなどあります。
シーンごとに時間が存在しているため、
どうしても明るいうちに撮影する必要があって、陽の具合から、
何時から何時の間でなければダメだとか、
そういう理由での時間との闘いでもありました。
早朝の雰囲気で撮らなければならないシーンなど、
撮影準備なども含めて、暗いうちに現場に入ったり...
ハードな日は、早朝に入って、次の日の早朝を通り越しての
シーンの時間と場所など、計算していちばん効率よく撮ることができるよう、
スケジューリングをしながらロケを進めていきます。
場合によっては、2班に分かれて並列での撮影もありました。
スタッフや機材の分配、配車など、様々を算段して...
特に屋外は天候にも左右されます...
思い返すと、よく撮れたな...と...。
そういう意味でも奇跡の作品です!